論文等

原著論文

*Yuliang Jin, Hajime Yoshino,
Exploring the complex free energy landscape of the simplest glass by rheology,
Nature Communications 8, 14935 (2017).

概要: ガラスは乱れていることを除くと結晶と同じように固体である。そこで従来は、ガラスにおいても結晶と同じく、少なくとも十分低温・高密度では「エネルギー極小状態+調和的な振動」という描像が基本的に成り立つと考えられてきた。ところが最近、ガラス相の奥深くにおいてガードナー転移と呼ばれる連続レプリカ対称性の破れが起こり、これによって階層的なエネルギーランドスケープが出現することが高次元極限における剛体球系のレプリカ液体論によって示された(P.Charbonneau,et al. (2014))。我々はこの階層構造がレオロジー、特に剛性率に明瞭に反映されることをレプリカ液体論の枠組みの中で示していた (H. Yoshino and F. Zamponi,(2014))。 今回、この現象を3次元剛体球系における分子動力学シミュレーションで明瞭に捉えることに成功した。密度の増大によってガードナー転移が起こると、圧縮とシアが非可換になりZFC/FC剛性率に差異が生じ、異なる圧力依存性を示す。これは理論的な予測と合致している。
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