論文等

総説解説

池田昌司, 水野英如, 尾澤岬, 宮崎州正,
ガラス転移とアモルファス固体:最近の理論研究から,
ニューガラス 31, 3-6 (2016).

概要: 液体を急冷あるいは急圧縮すると、その微視的構造は乱雑なまま、構造緩和がスローダウンし、ついには固体状態になってしまう。これがガラス転移だ。ではこのガラスが、現在、基礎的な物理の研究において非常に注目されていることをご存知だろうか?ガラス転移は、シリカのような無機系物質にとどまらず、分子性液体、高分子溶液、金属、コロイド分散系にまで幅広く見られるので、物質の個性によらない普遍的な理解があるはずだ。近年、スピングラス理論などの統計力学基礎論、液体論などの化学物理、ソフトマター物理、弾性論などの知見が合流し、ガラスの物理が深まってきた。本稿では、著者らの研究の紹介とともに、その息吹をお伝えする。
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