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A01公募(2014-15) 喜多 理王

論文等 | 原著論文

2016

Yasutaka Ohnishi, Rio Kita, Kazuyoshi Tsuchiya and *Satoru Iwamori,
Optical characteristics of poly(tetrafluoroethylene) thin film prepared by a vacuum evaporation,
Japanese Journal of Applied Physics 55, 02BB04/1-5 (2016).

概要: ポリエチレンテレフタレート(PTFE)薄膜を真空蒸着法を用いてガラス基板上に作製するための条件を探索し、透明および不透明なPTFE薄膜の創製に成功した。結晶性やガラス転移温度など物性を詳細に調べることで、真空蒸着法で作製されたPTFE薄膜の分子構造と透明性の関係を明らかにした。

2015

Kousaku Maeda, Naoki Shinyashiki, Shin Yagihara, Simone Wiegand, and *Rio Kita,
Ludwig-Soret effect of aqueous solutions of ethylene glycol oligomers, crown ethers, and glycerol: Temperature, molecular weight, and hydrogen bond effect,
Journal of Chemical Physics 143, 124504/1-7 (2015).

概要: 熱泳動現象(ルードヴィッヒ・ソレー効果)をエチレングリコール、クラウンエーテルそしてグリセロール水溶液を用いて、その温度依存性を調べた。ソレー係数S_Tと熱(物質)拡散係数D_Tの温度依存性はすべての系において直線的であり、その大きさと傾きは溶質の種類と分子量に依存した。すべてのサンプルはエーテル基または水酸基を有することから、水素結合を形成する際のプロトンアクセプターまたはドナーとしてふるまう。本研究では、プロトン授受のサイト数と溶質分子量を考慮した経験式を提唱し、これを用いることで水素結合サイト数、分子量、温度がルードヴィッヒ・ソレー効果に果たす役割を明らかにした。

S. K. Kundu, S. Choe, K. Sasaki, Rio Kita, N. Shinyashiki, and *S. Yagihara,
Relaxation dynamics of liposomes in an aqueous solution,
Physical Chemistry Chemical Physics 17, 18449-18455 (2015).

概要: 熱測定と誘電分光測定によりリポソームのゲル-液晶相転移の温度依存性と周波数依存性を調べた。測定周波数40 Hz-30 GHzの中に4つの誘電緩和モードが観察された。各緩和プロセスを詳細に解析することにより、昇温によるゲル相から液晶相への転移について各モードの分子論的起源の同定と分子ダイナミクスに関する新たな描像を得た。ここで得られた知見はリポソームの温度勾配下における輸送現象データの解釈に重要な役割を果たす。

2014

Kousaku Maeda, Naoki Shinyashiki, Shin Yagihara, Simone Wiegand, *Rio Kita,
How does thermodiffusion of aqueous solutions depend on concentration and hydrophobicity?,
European Physical Journal E 37, 94(6pages) (2014).

概要: エチレングリコール類の水溶液のthermal diffusionを強制Rayleigh散乱法で調べた。ソレー係数の溶質濃度依存性は大きく2つの領域に分けらたが、すべての溶液において濃度の増加によりソレー係数の符号が正から負へ変化した。各サンプルの符号が変化する濃度は、化学構造や分配関数で整理され、中でも溶質が持つ水酸基数が重要な因子であることが明らかになった。

Kaito Sasaki, Masahiko Miyara, Rio Kita, *Naoki Shinyashiki, and Shin Yagihara,
Dynamics of water in the partially crystallized gelatin water mixture,
Journal of Advanced Science 24, 41-44 (2014).

概要: 水の誘電緩和過程をゼラチン水溶液において凝固温度付近において観測した。凝固温度以下において、結晶化した水と不凍水そして不凍水相のなかに存在する水和ゼラチンが確認された。凝固前後では緩和強度、緩和時間、緩和時間分布の温度依存性が大きく異なっており、これはゼラチンの凍結濃縮によることが明らかとなった。