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A02公募(2016-17) 齋藤 一弥

論文等 | 原著論文

2017

*Kazuya Saito, Takaaki Ikeda, Yasuhisa Yamamura, Hideki Saitoh, Mafumi Hishida, Yutaro Kobayashi, Takeshi Fujita, and Junji Ichikawa,
Cell-quintupling: Structural phase transition in a molecular crystal, bis(trans-4-butylcyclohexyl)methanol,
The Journal of Chemical Physics 146, 074503 (2017).

概要: ガラス転移のモデル物質の探索の過程で合成した有機化合物BBCHMの結晶が低温で,単位胞の5倍化を伴う構造相転移を起こすことを見出した.赤外吸収スペクトル,構造解析,熱容量カロリメトリーにより構造科学的特徴を明らかにするとともに,構造相転移の一般論の文脈で本物質における単位胞の5倍化の意味を議論した. 【齋藤一弥(全体統括と論文の執筆),山村泰久(赤外スペクトルと熱容量カロリメトリーの実験の中心),菱田真史(議論)】

*Kazuya Saito, Mafumi Hishida, Kent Koike, Shigenori Nagatomo, and Yasuhisa Yamamura,
X-ray study of molecular association in alcohols having bulkysubstituents,
Chemical Physics Letters 673, 74-77 (2017).

概要: 分子液体の局所構造をX線回折により調べた.分子が球形に近いことに着目して粗視化(分子形状因子の平均化)を行う解析法を提案した.2種の大きな置換基を持つアルコールについて解析を行い,最近接分子間距離の温度依存性に顕著な違いを見出した.これは,他の実験から推測されている水素結合による会合状態とよく整合している. 【齋藤一弥(解析,原稿執筆),菱田真史(実験),山村泰久(議論)】

2016

*Kazuya Saito, Yasuhisa Yamamura, Yohei Miwa, and Shoichi Kutsumizu,
A structural model of the chiral Im3m cubic phase,
Physical Chemistry Chemical Physics 18, 3280-3284 (2016).

概要: 立方対称の多連結超構造の一種でサーモトロピック液晶に特異的な“Im3m"相が,キラルで無い分子がつくるキラルな凝集構造であることが報告された.これまでの知見と整合しつつ,ランダムな欠陥の配置を必要としない構造モデルを提案した. 【山村泰久(論文の構成)、齋藤一弥(研究立案・実施および論文執筆)】

Mafumi Hishida, Ryuta Yanagisawa, Hatsuho Usuda, Yasuhisa Yamamura, and *Kazuya Saito,
Communication: Rigidification of a lipid bilayer by an incorporated n-alkane,
Journal of Chemical Physics 144, 041103 (2016).

概要: DPPC二重膜中にテトラデカンを添加すると,液晶相からゲル相への相転移に伴い,ゲル相の硬化によりベシクルが壊れることを報告した.ベシクルの形態観察によりベシクルのサイズ分布を求め,その解析からゲル相の弾性率を求め,硬化を確認した.見出した効果は,二重膜中分子として一般的なコレステロールとは正反対であり,二重膜物性への影響が分子構造に強く依存することを指摘した. 【菱田真史(研究の立案と実施、原稿の執筆)、山村泰久(結果の解釈)、齋藤一弥(結果の解釈および論文の構成)】