(

A04公募(2014-15) 坪田 誠

論文等 | 原著論文

2015

*Satoshi Yui, Kazuya Fujimoto, Makoto Tsubota ,
Logarithmic velocity profile of quantum turbulence of superfluid 4He,
Physical Review B 92, 224513/1-5 (2015).

概要: 古典乱流の最も重要な統計則と言えば、バルクのコルモゴロフの-5/3則と、乱流境界層の対数型速度分布である。コルモゴロフ則は量子乱流でも示されたが、後者は研究されたことがなかった。ここでは、量子乱流境界層を、量子渦糸モデルにより数値的に調べ、初めて、対数型速度分布を得た。また、それが、量子渦の管中央部から壁への移動に伴う運動量輸送に基づくことを示した。

*Kazuya Fujimoto and Makoto Tsubota,
Bogoliubov-wave turbulence in Bose-Einstein condensates,
Physical Review A 91, 053620/1-12 (2015).

概要: 原子気体ボース・アインシュタイン凝縮体において、素励起であるボゴリュウーボフ励起が作る波乱流に関して、グロス・ピタエフスキーモデルに基づき、数値的および解析的研究を行った。波動関数や密度揺らぎのスペクトルに対し、特徴的なべき則を解析的に見いだし、数値計算で確認した。

*Satoshi Yui and Makoto Tsubota,
Counterflow quantum turbulence of He-II in a square channel: numerical analysis with nonuniform flows of the normal fluid,
Physical Review B 91, 184504/1-12 (2015).

概要: 超流動4Heの熱対向流において、非一様な常流体流れ場の元での渦糸モデルによる数値計算を行い、常流体流れ場と容器壁の影響を受けた非一様量子乱流を生成し、その挙動の詳細を調べた。従来の研究の多くは一様系に限られていたが、近年の優れた可視化実験は、常流体流れの得意な非一様性を明らかにした。そのような常流体流れのもとでどのような量子乱流が生成されるかを調べた。

Elisa Zemma, Makoto Tsubota, and Javier Luzuriaga,
Possible Visualization of a Superfluid Vortex Loop Attached to an Oscillating Beam,
Journal of Low Temperature Physics 179, 310-319 (2015).

概要: 超流動ヘリウムにおいて、振動物体に付着して振動する量子渦の運動を、固体水素粒子を用いて可視化した。量子渦の運動の理論解析から、確かに観測されたものが、量子渦である可能性が高い事を示した。このような振動物体周りの量子渦の可視化が行われたのは、初めてである。

2014

*Kazuya Fujimoto, Makoto Tsubota,
Spin-superflow turbulence in spin-1 ferromagnetic spinor Bose-Einstien condensates,
Physical Review A 90, 013629/1-7 (2014).

概要: スピン1スピノールボース・アインシュタイン凝縮体におけるスピンと超流動が結合した新たな乱流状態ースピン・超流動乱流ーに関して、理論的および数値的研究を行った。スピンのエネルギースペクトルが-7/3、超流動のエネルギースペクトルが-5/3の特徴的なべきを示すことを見いだした。

Ai Nakatsuji, *Makoto Tsubota, and Hideo Yano,
Statistics of vortex loops emitted from quantum turbulence driven by an oscillating sphere,
Physical Review B 89, 174520/1-7 (2014).

概要: 超流動ヘリウム中では、物体を振動させることで量子乱流が形成されることが知られている。本研究では、近年行われている大阪市大グループの実験に関連して、振動球が形成する量子乱流と、そこから放出される渦輪の統計量、特にサイズ分布と、放出方向の異方性について、渦糸モデルによる数値計算で調べた。残留渦を想定して一定の大きさの渦輪を種渦として与えるも、振動球による量子乱流の生成を介して渦輪はシャッフルされ、より広範なサイズ分布をとるようになる。また、固体球の振動方向に、より多数の渦輪が放出される。