(

A04公募(2016-17) 前田 京剛

論文等 | 原著論文

2017

*Fuyuki Nabeshima, Kosuke Nagasawa, and Atsutaka Maeda,
Superconducting fluctuations in FeSe0.5Te0.5 thin films probed via microwave spectroscopy,
Physical Review B97, 024504/1-6 (2018).

概要: 磁場中超伝導転移のブロードニングが観測されるFeSe0.5Te0.5のエピタキシャル薄膜試料で交流複素電導度に現れる超伝導揺らぎを測定し,それが3次元XY型であり,また,臨界温度の1.1倍まで見える,従来の超伝導のセンスの1000倍ほどの大きなものであることを明らかにした。

*G. N. Phan, Kousuke Nakayama, K. Sugawara, T. Sato, T. Urata, Yoichi Tanabe, Katsumi Tanigaki, Fuyuki Nabeshima, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda, and Takashi Takahashi,
Effects of strain on the electronic structure, superconductivity, and nematicity in FeSe studiedby angle-resolved photoemission spectroscopy,
Physical Review B95, 224507/1-6 (2017).

概要: FeSeのバルク単結晶,圧縮ひずみを加えた厚膜単結晶,モノレーヤ薄膜単結晶それぞれについて角度分解光電子分光測定を行い,伸長ひずみから圧縮ひずみへと変化が起こるにつれて,ガンマ点のホールバンドとM点の電子バンドの相対関係が変化し,それが観測される諸物性の変化を説明することを示した。 

*Masamichi Nakajima, K. Yanase, Fuyuki Nabeshima, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda, and Setsuko Tajima,
Gradual Fermi-surface modification in orbitally ordered state of FeSe revealedby optical spectroscopy,
Physical Review B95, 184502/1-5 (2017).

概要: FeSeの光学領域の複素電気伝導度スペクトルを温度の関数として測定し,構造相転移より低温で,コヒーレントなキャリアのスペクトル強度が連続的に減少することを明らかに,このことから,構造相転移が電子系を起源とするネマティックな転移であることを結論した。

*Yoshinori Imai, Yuichi Sawada, Fuyuki Nabeshima, Daisuke Asami, Masataka Kawai, Atsutaka Maeda,
Control of structural transiton in FeSe1-xTex thin films by changing substrate materials,
Scientific Reports 7, 46653/1-5 (2017).

概要: LAO基板上でも鉄カルコゲナイドのTe置換試料がすべてのTe量にたいして作製できることを示したと同時に,Te置換とともに構造相転移が抑制されると同時に,超伝導の臨界温度が不連続的に増大することを示した。

*Fuyuki Nabeshima, Yoshinori Imai, Ichiro Tsukada, and Atsutaka Maeda,
Growth and transport properties of FeSe/FeTe superlattice thin films,
Japanese Journal of Applied Physics 56, 020308 (2017).

概要: FeSeとFeTeの超格子をPLD法で作製することに成功し,数層の厚みのFeSeまたはFe(Se,Te)が,バルクより高い臨界温度を持つことを示した。上部臨界磁場の異方性の測定より,これは超格子にしたことによる効果の表れであると考えられる。

2016

*Yuichi Sawada, Fuyuki Nabeshima, Daisuke Asami, Ryo Ogawa, Yoshinori Imai,
Transport properties of FeSe1-xTex thin films under magnetic fields up to 8 T,
Physica C 530, 27-30 (2016).

概要: PLD法で作製したCaF2上のFeSe1-xTex薄膜(xは0から1まですべてをカバー)において,磁場中超伝導特性やホール効果を測定し,上部臨界磁場の異方性やホール係数の温度依存性が組成とともにどのように変化するかをしらべた。

*Yoshinori Imai, Yuichi Sawada, Daisuke Asami, Fuyuki Nabeshima, Atsutaka Maeda,
Superconducting properties of FeSe1-xTex films with x = 0-0.4,
Physica C 530, 24-26 (2016).

概要: CaF2上にFeSe1-xTex薄膜を作製し,一定のTe組成に対してバルク試料で見られた相分離が完全に抑制され,かつ,バルク試料では相分離が起こる組成において,臨界温度が最高値を取り,それは従来知られていたバルク試料の最高値の1.5倍になることが分かった。

*Ichiro Tsukada, Ataru Ichinose, Fuyuki Nabeshima, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda,
Origin of lattice compression of FeS1-xTex thin films on CaF2 substrates.,
AIP Advances 6, 095314/1-7 (2016).

概要: Feカルコゲナイドエピタキシャル薄膜の高分解能TEM断面観察とEDXによる組成分析を行い,臨界温度と結晶構造,界面の清浄度,ひずみの大きさとの関係を議論した.

*Hideyuki Takahashi, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda,
Low-temperature-compatible tunneling-current-assisted scanning microwave microscope utilizing a rigid coaxial resonator,
Review of Scientific Instruments 87, 063706/1-6 (2016).

概要: 空間分解能200nmで11GHzにおける複素電気伝導度の空間分布を非接触で液体ヘリウム中で測定できる,マイクロ波顕微鏡を開発した。その装置の詳細な報告。同装置は,同軸共振器とエバネセント波を組み合わせた構造をしており,STMとしても使うことができる。

*Yuichi Sawada, Fuyuki Nabeshima, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda,
Investigation of Transport Properties for FeSe1-xTex Thin Films under Magnetic Fields.,
Journal of the Physical Society of Japan 85, 073703/1-4 (2016).

概要: PLD法で作製したCaF2上のFeSe1-xTex薄膜(xは0から1まですべてをカバー)において,磁場中超伝導特性やホール効果を測定し,上部臨界磁場の異方性やホール係数の温度依存性が組成とともにどのように変化するかをしらべることにより,臨界温度があるTe組成xで急に変化する原因を議論した。

*Yuji Hirokane, Yasuhide Tomioka, Yoshinori Imai, Atsutaka Maeda, Yoshinori Onose,
Longitudinal and transverse thermoelectric transport in MnSi,
Physical Review B 93, 014436/1-5 (2016).

概要: MnSi単結晶でゼーベック効果およびネルンスト効果を温度・磁場の関数として測定し,ネルンスト効果の異常部分は,電子のベリー位相に関係した現象であること,またスキルミオン格子への相転移においては,これらの熱電信号はほとんど変化しないことを明らかにした。